就職活動において大切な自己分析とは、簡単にいえば自分自身に対する理解を深め、それを言語化できるように整理することですが、具体的には自分自身の「興味・能力・価値観」の3つを整理するものだと言われています。
これらの整理が企業選びの軸や自己PRにつながっていくということですね。
このうち、興味と価値観については、それぞれ自分の中に答えがあり過去の経験などを振り返りながら自分で整理できるものだと思います。
他者が認識している能力こそ仕事に通じる能力
しかし、能力については自分が認識するものがその通りだとは言えなかったりします。
なぜなら、特に就職に向けて整理すべき能力とは、その能力の発揮が仕事の評価・対価につながるものであることが前提かつ大切であり、自分よりも自分を評価する「他者」に認識されるものを指すからです。
いわゆる自分が認識している能力よりも他者が認識している自分の能力を知ることが大切だということ。
それは外に向けて“アウトプット”できる力だといえます。
言い換えると、自分の内に秘める能力ではなく“外に向けて発揮できる能力”です。
その能力をアウトプットできるからこそ、それが仕事の成果を生み、その成果に対する対価(報酬・給与)を得ることができます。
自分のことを他者にヒアリングしてみよう
そのことを踏まえて、自分の能力を整理するときに積極的に行なってほしいことがあります。それは他者の目に自分がどのように映っているかを分析していくということ。
家族、友人、クラスメート、クラブ・サークルやアルバイト先の仲間などから見て、自分が日頃どのような力を発揮しているのかヒアリングを進めてみてはどうでしょうか?
なぜなら、他者が皆さんに対して感じている力こそ、まさに皆さんが周囲に向けて“アウトプット”している力だからです。
逆に他者は皆さんがアウトプットしている力しか知りません。
他者は皆さん自身ではないから思い込みもなく、内に秘めている力も知らず、純粋に皆さんが周囲に向けてアウトプットしている力を客観的に教えてくれると思います。
この他者の目に映る自分を知ることができれば、一気に自己PRの元となる能力の整理が進むと思いますよ。
他者から見た自分の理解、これを「他己分析」といいます。
自分のことを聞いてみるのは少々照れくさい部分もあるかと思いますが、いままで自分が意識していなかった本当の自分の力を知ることもできるかもしれません。