20卒での就職活動を頑張っている学生の方からこんな相談がありました。
「どうしてもいつも最終面接で落ちてしまう・・・」
詳しく話を聞いてみると、それまでの面接段階と違い急にかなり目上の人が出てくるので委縮してしまい、どうも受け身になってしまっているみたいです。
しかしその身構えたような受け身の姿勢こそ最終面接ではしっかり評価の対象として見られているといえます。
例えば面接では応募前の「選ぶ側」から、応募したことでの「選ばれる側」に立場が変わっています。
しかし、今年も見られるのは、選ばれる側に立ってもなおその姿勢を変えることのできない、まるで企業からの丁寧なおもてなしを受けるかのような面接がめだっています。
就職活動では、企業から必要だと思ってもらえた時に初めて内定が成立します。
そのためにも以下に挙げる3つのポイントを頭に入れて、企業に対して自分から売り込む姿勢に切り替えていってもらえたらと思います。
自分がこの会社に役立てることは何かを考え伝えること
自分の大学での専攻、課題活動を通じて身に付けた能力などをもう一度整理し直して、自分の何に期待してもらえるのかということを伝えられる準備をしてほしいと思います。
ある学生が最終面接で役員から言われたことがあります。
「君の話を聞いていると、君にとっての当社のメリットばかりだよね。ところで当社は君を採用するために君のどんなメリットを感じればいいのだろうか?」
応募前の企業選びの際には、企業側が自社の強みや将来性をアピールして学生から選んでもらうことに必死に取り組んでいたと思います。面接では逆に、自分が企業にとっての自分の「採用メリット」を伝えるべき立場だといえます。
自分から働きかける姿勢を発揮すること
面接で目立つ無表情。
特に面接前の入室時、ドアを開けた瞬間、無表情でうつむきながら入室する姿が目立っています。
選ばれる側に立ったとき面接はオーディションと同じようなもの。
無表情で敢えて目も合わせず入室する学生を誰が採用したいと思うでしょうか?
本来ならドアを開けた瞬間、最大の感謝の気持ちを込めて最高の笑顔でそれを示すべきではないでしょうか?
面接でもなお企業からの優しい対応を待っているようであれば、企業はその姿勢に受け身であることと、いつまでたっても自分目線である姿を感じざるを得ないわけです。
緊張しているから笑顔になれないというのは言い訳。緊張していて当たり前なのです。
緊張しながらも引きつった笑顔を頑張って出そうとしている学生に企業は好感を持つと思いますよ。
緊張しながらもいま自分はどうあるべきかを十分に理解している学生だと認めてくれます。
当事者意識を持ち企業のこれからを語れること
特に最終面接では自社のどこに興味を持ったのかということよりも、自社がこの変わりゆく社会の中で今後どうあるべきかという考え方を聞かれます。
この質問に対する回答に企業は学生が入社をゴールか、スタートとして捉えているのかという姿勢を見ます。
就職は自分にとっても自分を採用する企業にとっても新しいスタート。
どんな問題意識を持って入社し、入社後どんな目標を掲げているのか?
単に(自分が)自己実現したい、(自分が)成長したいということだけでなく、その会社の一員として(共に)実現・成長するために何をすべきなのか?
社会の様々な課題や業界・企業の課題を調べたうえで、胸を張って答えられるようになりたいですね。